穏やかに水をたたえる湖面に仲睦まじく寄り添うオシドリは、
古来より夫婦和合の象徴とされ婚礼衣裳のデザインに盛んに用いられてきました。
そのまわりを百花の王として讃えられる牡丹や日本の初夏を飾る代表的な花である菖蒲、
秋を彩る紅葉、そして日本の国花であり、古来より親しまれてきた桜が今を盛りと
咲き誇っている様を描きました。
幻想的な趣を持つこの意匠を、純金箔をはじめ、最高級の素材を贅沢に使用し、
綴織の技法を用いて織り上げた地に一針一針手刺繍を施して創られた
大変豪華な逸品打掛です。